主要資産運用会社の特徴
主要な運用会社の概要をまとめました。
一般社団法人日本投資顧問協会の「投資運用会社要覧(平成28年度版)」、一般社団法人投資信託協会の統計データを参考にしました。
ファンドマネージャーの数には、株式以外にも債券や為替等も含まれています。
また、調査スタッフには、アナリスト以外にエコノミスト等も含まれています。
ランキングページもご参考ください。
各社の特徴は、自分の意見に加え、知人の話、口コミ等を参考にしており、あくまで個人的な見解と捉えてください。
会社の特徴や裏話、直近の年収状況については、プロの転職エージェントが詳しいです。私も活動中に参考にさせて頂きました。
野村アセットマネジメント
アセットマネジメントOne
三菱UFJ国際投信
三井住友アセットマネジメント
大和投資信託
大和住銀投信投資顧問
日興アセットマネジメント
ニッセイアセットマネジメント
アムンディ
フィデリティ投信
野村アセットマネジメント
全体収益 | 136,016(百万円) |
投資顧問部門収益 | 31,351(百万円) |
経常利益 | 36,196(百万円) |
資産運用残高 |
投信(公募・私募) 年金・投資顧問129,780(億円)
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 | 969人 |
運用業務従事者数 | 282人 |
ファンドマネージャー数 | 212人 (平均経験年数 15年8カ月) |
調査スタッフ数 | 34人 (平均経験年数 18年8カ月) |
※収益は2016年3月期、残高・人数は同3月末
運用業務従事者数(282人)、ファンドマネージャー数(212人)共に国内最大の運用会社です。難関資格であるCFA保有者数も50人(2016年3月)と国内で最も多く、社員のレベルの高さが伺えます。収益力も非常に高いです。
セルサイドアナリストがプレゼンするように呼び出され、複数のファンドマネージャー達から集中的に質問される「儀式」があり、それを経験して初めて野村アセットから一人前のセルサイドアナリストとして認められる、という話はよく耳にします。
カルチャーとしては、野村特有の精神的なタフネスと、高いプロ意識を持っている人が多いです。
給与水準は日系運用会社の中では最高水準と言われており、ハワイに宿泊施設があるように、福利厚生も手厚いです。フロントのみならず、バックの待遇も比較的恵まれています。社内に満足している人が多いせいか、転職者も比較的少ないようです。
これを支えているのは、野村證券の営業力でしょう。野村の営業マンが投信を売る→アセットマネジメントも高収益になる→社員に高い報酬を支払える→優秀な人材が集まる→パフォーマンスが上がる、というサイクルが回っていればいいのですが、投信を回転販売できる時代ではありませんので、野村証券の投信販売力が鈍ったときに、銀行系のメガアセットに対して、どうやって対抗していくか注目されます。
アセットマネジメントOne
全体収益 | DIAM:39,501(百万円) みずほ信託:194,291(百万円) みずほ投信:22,409(百万円) 新光投信:39,516(百万円) |
投資顧問部門収益 | DIAM:8,588(百万円) みずほ信託:2,590(百万円) みずほ投信:5,050(百万円) 新光投信:232(百万円) |
経常利益 | DIAM:7,717(百万円) みずほ信託:58,882(百万円) みずほ投信:2,600(百万円) 新光投信:5,617(百万円) |
運用資産残高 |
【DIAM】
投資一任契約の資産内訳
【みずほ信託銀行】
投資一任契約の資産内訳
【みずほ投信】
投資一任契約の資産内訳
【新光投信】
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 |
単純合計:1,064人 |
運用業務従事者数 |
単純合計:282人 |
ファンドマネージャー数 |
単純合計:185人DIAM:66人(平均経験年数 18年3カ月)みずほ信託銀行:26人(平均経験年数 13年7カ月)みずほ投信:66人(平均経験年数 14年2カ月)新光投信:27人(平均経験年数 9年9カ月) |
調査スタッフ数 |
単純合計:72人 |
2016年10月に、DIAMアセットマネジメント(第一生命とみずほFGが50%ずつ出資)、みずほ信託銀行の資産運用部門、みずほ投信投資顧問、新光投信の4社が合併し、アジア最大の受託資産を抱える運用会社が誕生しました。新会社の経済的持分比率はみずほFGが70%を占めますので、みずほFGのカルチャーが徐々に醸成されていくと思われますが、統合後間もないので、合併前の個々の特徴を記載します。
【DIAM】
役員等の上位職については興銀出身者と第一生命出身者の派閥争いもあるようですが、若手も自由に意見ができるフラットで風通しのいい組織と言われます。
若くとも海外駐在などチャンスを与えられることもありますが、基本的にはゼネラリスト志向のため、最初からアナリスト、ファンドマネージャーになれる訳ではなく、それ以外の部署を3〜4年経験することになります。ほとんどが中途採用であるため、他部署との交流は比較的少なく、個人主義的な風土です。
年収は30歳で1,000万円に到達し、国内では野村アセットに次いで高い水準と言われています。
社員の女性比率も高く、子供が3歳まで児童手当が支給されるようです。部署によりますがワークライフバランスは良く、自分次第で定時に帰られるようです。
岩谷渉平さんが運用する「DIAM新興市場日本株ファンド」は、数ある日本株投信のパフォーマンスでトップです。1年で700社訪問するなど足で稼いでいるそうです。保有上位銘柄はリスクの高い中小型銘柄が中心ですが、ポート全体として上手くリスク管理されているのだと思います。
【みずほ信託銀行】
旧安田信託が前身であり、不動産関連ビジネスには強いと言われています。銀行なので、コンプライアンスには厳しいです。
給与体系は、銀行グループ全体に準じて年功序列となっており、30代半ばで1,000万円に達するようです。住宅手当も充実しているようです。
【みずほ投信】
銀行からの出向者が上位の役職を占めており、昇格は銀行出身者が優先される傾向があるようです。銀行系らしくコンプライアンスには厳しいです。
年収は30歳で700〜900万、45歳で1300万程度と、世間一般的には高収入ですが、運用実績部分の変動は少ないようです。フロントとバックの部門間の給与格差も少なく、基本的には年功序列的な給与体系です。従って、実力主義的な評価を望む若手の退職者は多いです。
女性の管理職はまだ少ないようですが、育休・産休等の制度面は充実しています。ワークライフバランスを重視して自分のペースで仕事をする方にとっては、満足度が高いと思います。
【新光投信】
米国のREITに分散投資する「新光US-REITオープン(愛称:ゼウス)」の残高が約1.5兆円あり、会社の屋台骨となっています。
証券系のため体育会的な雰囲気があり、女性については社員数そのものがまだ少ないようです。
年収は30代前半で1,000万円を超えるようですが、証券系らしくボーナス部分の比率が高く、相場の影響を受けます。
三菱UFJ国際投信
全体収益 | 84,358(百万円) |
投資顧問部門収益 | 2,226(百万円) |
経常利益 | 18,006(百万円) |
資産運用残高 |
投信(公募・私募)
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 | 799人 |
運用業務従事者数 | 195.3人 |
ファンドマネージャー数 | 137.8人 (平均経験年数 12年10カ月) |
調査スタッフ数 | 19.7人 (平均経験年数 14年2カ月) |
※収益は2016年3月期、残高・人数は同3月末
2015年に三菱UFJ投信と国際投信投資顧問が合併して誕生しました。当社は投信をメインとする一方、三菱系ではMU投資顧問が年金運用を専門としており、棲み分けされています。
雰囲気は銀行的で、役員や部長クラスは銀行からの出向者で占められているようです。証券のようにガツガツというより、おっとりとしており、保守的なカルチャーです。
外債のグロソブで有名でしたが、今は残高は減少してきています。
株の方では旧UFJパートナーズ投信(前身は山一投信)時代に、日本株アクティブファンド「凄腕」等を運用していた糸島孝俊氏のチームが日経ビジネスで特集されていたことがありました(日経ビジネス2005年3月28日号「俺たちに任せろ 達人が明かす運用の極意」)。糸島氏は現在、コモンズ投信でご活躍されています。
語学や資格取得支援は大企業だけあって充実しているようです。また、給与水準は比較的高く、30歳で700〜900万、40代で1500万超える人もいるようです。
日本の大手金融機関にありがちですが、スペシャリストというよりゼネラリスト志向なので、若手は3年おきに異動します。従って運用を続けたくとも、ローテーションで営業や企画に異動となる可能性は常にあります。
産休・育休は取得しやすく、女性も働きやすいようです。休暇も取得しやすく、プライベートな時間もとれます。
何と言っても、MUFGブランドがあるので、会社としては安泰でしょう。
三井住友アセットマネジメント
全体収益 | 41,793(百万円) |
投資顧問部門収益 | 9,311(百万円) |
経常利益 | 5,566(百万円) |
資産運用残高 |
投信(公募・私募)
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 | 633人 |
運用業務従事者数 | 170人 |
ファンドマネージャー数 | 120人 (平均経験年数 14年11カ月) |
調査スタッフ数 | 37人 (平均経験年数 15年2カ月) |
※収益は2016年3月期、残高・人数は同3月末
2002年に、三井生命グローバルアセットマネジメント、さくら投信投資顧問、三井住友海上アセットマネジメント、スミセイグローバル投信、住友ライフ・インベストメントの5社が合併して誕生しました。さらに2013年にトヨタアセットも買収しました。株主の議決権比率も、昔は生保系が高かったですが、住友生命が35%→20%、三井生命が30%→5%と減少する一方で、三井住友銀行(FG)が17.5%→27.5%→60%と増加して銀行が大株主となっています。
このように様々な会社が寄せ集まっており、親会社も保険系から銀行系へ変わってきた背景があるため、会社としての一貫した運用哲学が弱く、ファンドマネージャーやアナリストの個人技に頼っていると言われています。実際、個々のファンドマネージャーやアナリストは優秀な印象があります。
年収は30歳で800万程度と高収入のようです。中途採用者は元の年収水準が引き継がれることが多いようであり、一概には言えません。住宅手当等は無いようです。
中途採用者が多いせいか、日系運用会社にしては、ゼネラリストというよりスペシャリスト志向で、同じ仕事を長く続けられるようです。逆に言えば、ミドルやバックとして入社すると、フロントに異動するのが難しいのかもしれません。
ファンドマネージャーやアナリストなど、同じ仕事を長く続けたいと思っている人には理想的な環境です。外資系ヘッジファンドの経験者も働いています。三井住友ブランドがあるので潰れる心配もないでしょう。
大和投資信託
全体収益 | 89,650(百万円) |
投資顧問部門収益 | 558(百万円) |
経常利益 | 19,471(百万円) |
資産運用残高 |
投信(公募・私募)
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 | 591人 |
運用業務従事者数 | 138人 |
ファンドマネージャー数 | 77人 (平均経験年数 8年8カ月) |
調査スタッフ数 | 38人 (平均経験年数 10年4カ月) |
※収益は2016年3月期、残高・人数は同3月末
役員等上位職は、大和証券からの出向者が占めています。今まで合併もせず、中途採用者も少なく、新卒又は大和証券からの出向者がほとんどのため、社員同士の結びつきが他社より強いです。証券系とはいえそこまでガツガツしておらず、またギスギスした雰囲気も無いようです。
新卒者を採用して、社内で育成する風土があります。ファンドマネージャーになるには、他部門を経験するなど少なくとも数年はかかるようですが、商品が投信中心なので年金ほど運用制約もなく、比較的自由な運用が可能だと思います。
給与体系は基本的に年功序列で、30歳で800万前後となるようです。家賃補助や資格取得など各種手当が手厚く、プラス100万程度になります。ファンドマネージャーなどの専門職の場合は実績に応じた報酬もあるようです。証券系のため、ボーナス部分の割合が比較的高く、また大和証券本体の業績にも左右されます。
女性の総合職や管理職はまだ少ないですが、産休・育休は問題なくとれるようです。有給取得も目標達成義務があり、19時退社が推奨されているため、プライベートを充実させたい方にも良い環境でしょう。
大和住銀投信投資顧問
全体収益 | 37,836(百万円) |
投資顧問部門収益 | 4,646(百万円) |
経常利益 | 8,733(百万円) |
資産運用残高 |
投信(公募・私募)
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 | 390人 |
運用業務従事者数 | 110人 |
ファンドマネージャー数 | 53人 (平均経験年数 16年9カ月) |
調査スタッフ数 | 42人 (平均経験年数 10年3カ月) |
※収益は2016年3月期、残高・人数は同3月末
1999年に、大和投資顧問、住銀投資顧問、大和系のエス・ビー・アイ・エム投信が合併して誕生。
経営上層部は、大和証券、三井住友銀行からの出向者が占めますので、プロパー社員が経営に関与するまで出世するのは難しいかもしれません。
新卒でも、最初から運用部門にファンドマネージャー見習いとして配属されることが多いようです。日系運用会社においては、他の部署を数年間経験した後でないと運用部門に配属されないことが多いので、新卒から運用部門に配属される形は、新卒者には魅力的に映るでしょう。
年収は、30代半ばで1000万程度のようです。住宅補助も手厚いです。育休・産休も問題なく取得できるようです。
株式運用は、どちらかというバリュー系運用に定評があります。
「J-Stockアクティブ・オープン」「ニッポン中小型株ファンド」「大和住銀日本小型株ファンド」を運用している、中小型株ファンドマネージャーの苦瓜(にがうり)達郎氏は、中小型の世界では有名な方です。
現在、楽天証券経済研究所でストラテジストとして活躍されている窪田真之氏が、大和住銀時代に運用されていた「大和住銀日本バリュー株ファンド」(愛称「黒潮」)は、バリューファンドとして、安定したパフォーマンスで定評があります。
日興アセットマネジメント
全体収益 | 70,722(百万円) |
投資顧問部門収益 | 4,333(百万円) |
経常利益 | 6,774(百万円) |
資産運用残高 |
投信(公募・私募)
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 | 513人 |
運用業務従事者数 | 102人 |
ファンドマネージャー数 | 54人 (平均経験年数 18年4カ月) |
調査スタッフ数 | 19人 (平均経験年数 17年3カ月) |
※収益は2016年3月期、残高・人数は同3月末
日興と名前がつくものの、元Citiのカルチャーにより、上層部は外国人中心。実力のある人に気に入られるかどうかが、出世に重要になります。英語ができると有利と思われます。
2009年に三井住友信託の傘下となりましたが、グローバル・アセットマネジメント志向のため、このカルチャーはそれほど変わっていないようです。2011年にシンガポールのDBSアセットを買収しています。
フラットで若手も自由に発言できる雰囲気がありますが、リストラもそれなりにありました。
ほとんどが中途入社で、特にミドル・バックでは他業種からも採用しているため、業種転換したい方には機会があるかもしれません。現時点では、新卒は採用していないようです。
年俸制で残業代は出ないため、無駄な残業をする人も少なく、自分次第でプライベートも充実させることも可能です。
年収は高めで、30代半ばで1000万円程度となるようです。外資系のカルチャーを汲んで、運用部門は実績に応じた報酬もかなりあるようです。
三井住友信託傘下で、日系と外資の良さが上手く融合されれば、より良い環境になる可能性があるのではないでしょうか。
ニッセイアセットマネジメント
全体収益 | 34,937(百万円) |
投資顧問部門収益 | 11,140(百万円) |
経常利益 | 10,901(百万円) |
資産運用残高 |
投信(公募・私募)
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 | 445人 |
運用業務従事者数 | 126人 |
ファンドマネージャー数 | 87人 (平均経験年数 15年5カ月) |
調査スタッフ数 | 21人 (平均経験年数 15年0カ月) |
※収益は2016年3月期、残高・人数は同3月末
預かり資産の多くが親会社の日本生命からであり、日生本体からの出向者が役員など上位職を占めています。出向者とプロパー社員の給与体系には差があり、出向者でなければ出世もなかなか難しいようです。
年収は30歳で700万円前後のようです。中途入社の場合、仕事によっては社会人年数が評価されない場合があります。運用成績が報酬に反映される訳ではなく、上昇志向の強い若手の中には満足できずに転職する人も多いようです。
とは言え、巨大企業の日生の傘下で非常に安定しており、市場が荒れようと、クビになるリスクは非常に低いと言えます。真面目で優秀な社員が多く、オフィス立地も良く、働きやすい環境です。
動かせる資金も大きく、企業やセルサイドからも丁重に扱われます。アナリストやファンドマネージャーの中には、業界の中でも優秀な人が何人もいますので、自分次第でいくらでも成長できる環境と言えるでしょう。
アムンディ
全体収益 | 18,699(百万円) |
投資顧問部門収益 | 3,945(百万円) |
経常利益 | 3,300(百万円) |
資産運用残高 |
投信(公募・私募)
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 | 212人 |
運用業務従事者数 | 60人 |
ファンドマネージャー数 | 36人 (平均経験年数 17年11カ月) |
調査スタッフ数 | 10人 (平均経験年数 19年1カ月) |
※収益は2016年3月期、残高・人数は同3月末
欧州最大の資産運用会社の日本拠点ですが、源流は山一投資顧問です。97年の山一証券破綻後にソシエテジェネラル投資顧問が大株主となり、SG山一アセットと名を変え、2004年のりそなアセットとの統合を機にソシエテジェネラルアセットになりました。その後、2010年に同じく仏系のクレディアグリコルアセット(旧インドスエズアセット)と統合し、アムンディと名前を変えて現在に至ります。アムンディが2015年に上場した際に、ソシエテジェネラルは全株売却しました。
アムンディ本社は欧州で債券に強いですが、日本拠点の預かり資産(投資一任契約)だけみると株式の方が多く、日本株で約2000億円、海外株式で約1兆円あります。欧州系だけあって、ESG系のファンドに力を入れており、ESGリサーチ部も抱えています。
給与は、外資にしては見劣りするかもしれませんが、高水準です。家賃補助等はありません。新卒をあまり採用せず、ほとんどが中途採用です。
フィデリティ投信
全体収益 | 50,827(百万円) |
投資顧問部門収益 | 4,264(百万円) |
経常利益 | 3,696(百万円) |
資産運用残高 |
投信(公募・私募)
投資一任契約の資産内訳 |
役職員数 | 236人 |
運用業務従事者数 | 28人 |
ファンドマネージャー数 | 9人 (平均経験年数 13年5カ月) |
調査スタッフ数 | 19人 (平均経験年数 6年10カ月) |
※収益は2016年3月期、残高・人数は同3月末
1946年に誕生した伝統ある独立系運用会社。1969年に、外資系運用会社として初めて日本に進出しました。「フィデリティ―史上最強の投信王国(ダイアナ・ヘンリーケス)」という本に詳細が書かれていますし、フィデリティ出身の有名ファンドマネージャーの本「ピーター・リンチの株で勝つ(ピーター・リンチ、ジョン・ロスチャイルド)
」や、「カリスマ・ファンド・マネージャーの投資極意(アンソニー・ボルトン、ジョナサン・デーヴィス)
」は今でもファンドマネージャーを目指す人の必読書と言ってよいでしょう。
給与水準は高く、ミドルやバックでも40代で2000万ある人もいるようです。一方で、本社の意向により急な人員削減もあります。女性でも平等に働け、プライベートを充実させるのも個人次第でしょう。
2兆円の株式ファンドを運用されていたインベストメントディレクターの福田理弘さんは、人材研修の講師としても活躍されています。また、リサーチトップの三瓶裕喜さんは、経産省の企業報告ラボ企画委員、伊藤レポートプロジェクト委員、一橋大学学外講師等も兼務され、バイサイドアナリストが行うべきエンゲージメントについて、証券アナリストジャーナルに有益な寄稿をされるなど幅広く活躍されています。