【体験談】アセマネの面接。アナリスト・ファンドマネージャーの転職。

資産運用(アセマネ)の転職面接では、誰に何を聞かれるのか

面接は、所属部門のアナリストファンドマネージャーと直接行うのが普通です。

 

 

ただし、信託銀行や保険会社の総合職としての採用の場合、人事部や所属部長が採用を決めることもあるでしょう。

 

 

また、独立系の運用会社なら、トップである社長が面接する可能性があります。

 

未経験者の場合

まず、業界の未経験者の面接についてです。

 

面接で聞かれる内容として、以下のようなことは、どんな中途採用の面接でも聞かれるでしょう。

 

・今までどんな仕事をしてきたのか?

 

・なぜ、資産運用の仕事に携わりたいのか?

 

・今までの他業種での経験が、どのような形で運用の仕事に活かされると思うか。

 

・なぜうちの会社なのか。

 

・うちの会社の運用哲学のどういう点に共感したのか。

 

・入社して何をしたいのか。

 

未経験者には色々と教えなくてはいけませんので、最低限の「素直に学ぶ姿勢や礼儀」は見られるはずです。

 

 

そして、未経験者なので、相手も「即戦力」としてではなく、「ポテンシャル」をみます。

 

 

では、「ポテンシャル」とは何か。ここからは個人的な意見に過ぎません。

 

 

「伸びる人を見極める」ことは難題ですが、伸びる人に共通して言えるのは、「志が高く、貪欲」ということではないでしょうか。

 

 

志が高い人は、面接の前日に急に志が高くなるわけではなく、今までの人生に表れているはずです。

 

 

例えば、よくある例でいうと、「海外の大学でMBAを取得」していれば、異なる環境での対応力や地頭の良さ、目標に向かって努力する姿勢が容易に想像できます。

 

 

また、CFAを取得していれば、その高い志と努力は評価されるでしょう。

 

(参考:CFAの資格をとれば、未経験でも転職して年収上がる?年会費5万円の元はとれるのか?

 

 

前職でトップセールスなど何か成功実績のある人は、それをアピールできるでしょう。

 

 

そういうわかりやすい学歴や資格、実績がない人は、どんな業界のどんなことでもいいですが、「これだけは、誰にも負けません」と言い切れるものがあるかどうかです。

 

 

「運用にかける情熱だけは誰にも負けません」ではダメです。それは当たり前だからです。

 

 

「誰にも負けない分野を持つ」。これは、運用業界で働き始めてからも、重要になります。

 

 

「小売業なら隅から隅まで理解しています。実際に好きなアパレルの株を買って成功したことがあります」

 

「インターネットベンチャーを自分でやっていたので、ネット業界の人脈については誰よりも豊富です」

 

「ゲームが大好きでそればかりやっているので、ゲームソフトで次に何がヒットするのか、大体当たります。ちなみに次に来るのは○○です」

 

「医薬品の特許情報をみれば、どういう薬でどういうリスクがあるか、理解できます。いま注目しているのは、○○という薬です」

 

「中国語と韓国語がネイティブ並です。中国と韓国の競合企業の分析については、私に任せてください」

 

「銀行で数多くの中小企業の融資に携わり、伸びる企業とダメになる企業の経営者の違いについて、自分なりの法則を持っています。具体的には・・・」

 

上記はあくまで思いつきの事例ですが、もし海外MBAや仕事の大きな実績がないなら、ポテンシャルを感じさせる「キラリと光るもの」をアピールできればいいと思います。

 

 

 

 

・・・とはいうものの、そんな特別な人ばかりではないと思います。私もそうでしたから。

 

 

そんなときは、もう一度原点に返ってみます。

 

 

・自分が前職を含めて何に関心を持ち、頑張ってきたのか。
・自分がなぜ運用業界で働きたいのか。
・なぜその会社で働きたいのか。
・それに向けてどのような努力をしているのか。

 

 

未経験の若い人なら、大した特技がなくとも、最初に挙げた「必ず聞かれること」を十分に深堀して、誠実に、論理的に、熱意をもって、謙虚に、礼儀正しく話すだけで、差別化の一つとなります。老人の戯言のようですが、最近は、そういう当たり前の社会人の基本を軽視している若い人が多いからです。

 

 

ファンドマネージャーやアナリストになれば、上場企業の社長や役員など年配の人に接しながら、情報を聞き出さなければなりませんので、謙虚で礼儀正しい人柄は、求められる一つの素養になります。

 

 

また、古臭いですが、「ハードワークや残業をいとわない」「ストレス耐性がある」ことも、アピールポイントになるのではないでしょうか。

 

 

なぜなら、今の時代、若い人は、少し残業や指導しただけでブラックやパワハラと捉える人が増えているので、逆にハードに働ける若者が重宝されるからです。

 

 

どこの業界でもそうですが、特に運用業界は、若いうちは残業も厭わず、ハードに働き、徹底的にリサーチする姿勢が重要です。未経験で経験者より遅れているのに、「まったり」していはダメです。

 

 

ジョージ・ソロスと組んでクオンタムファンドを運用していたころのジム・ロジャーズは、次のように述べています。

 

「私は、37歳でリタイアする前は、朝から晩までひたすら働いていました。移動のタクシーの中で資料を広げたりしていたものです。1日15時間働き、1分たりとも時間を無駄にできないくらい忙しかったのです」
(「世界的な大富豪が人生で大切にしてきたこと60(ジム・ロジャーズ)

 

私自身も、面接のときは、「好きな株式投資の仕事なので、遅くまで働いていてもハードワークと感じない」ということを述べたと思います。

 

 

こんなことを言うと元も子もないのですが、自分がうまくいったときの面接を振り返っても、正直言って、なにがうまくいったのかわからないです。逆に、なぜ落ちたのかわからない面接もあります。

 

 

後から振り返ると、前職で頑張ったことや資格の勉強に加え、ハードワーク、礼儀正しさ、向上心などがたまたま面接者に響いたのかな・・・と思う程度です。

 

 

当たり前のことですが、面接者との相性も重要ですので、諦めずに数多く面接する覚悟が必要です。

 

 

未経験者の面接に必勝法はないのですが、出来ることは何でも準備して、必死で訴えれば、一回でうまくいかなくとも、数打てば不思議とどこかで引っかかると、私は信じています。

 

経験者の場合

ファンドマネージャーやアナリスト経験者の場合、日系の面接だと、聞かれることは、大抵以下のようなことです。

 


・自己紹介

・何故転職するのか。

・何故ファンドマネージャーになりたいのか。

・今まで運用してきたファンドの内容。運用プロセス。自分にどのような裁量があったのか。

・どのような考え方で運用しているのか。

・どのような強みがあるのか。

・アナリストの推奨に頼ってきたのか、自分で銘柄を探せるのか。どのように銘柄を選んでいるのか。

 

他にも、


・最近の相場の動向についてどのように考えているか。どのように対処したか。

・英語は話せるか。(例えば何か話してほしい)

・外部顧客にプレゼンした経験はあるか。年金・地銀などとコネクションがあるか(無いなら無いでよし)

 

など

 

アナリストとしての面接であれば、


・どういう方法で銘柄を探しているのか。

・どういうモデルで業績予想するのか。

・例えばどういう銘柄で成功したのか?逆に失敗した事例は?

・今最も自信を持っている銘柄は?

 

など

 

 

相手は、こういった質問をしながら、採用した場合のメリット、社内のカルチャーに合うか、能力が本当にあるか、などが見られています。

 

 

優秀なファンドマネージャーやアナリストは、少し話をすれば、すぐわかるものです。

 

 

なお、外資系やヘッジファンドでは、その場でストックピッチが求められることがあります。

 

(参考:私が経験した外資系・ヘッジファンドの面接の特徴

 

チャートの話はしない

ファンドマネージャーへの転職

 

もしチャートを重視して銘柄を選び、それで上手くいったとしても、それをメインに話をすることはお勧めしません。

 

 

実際は、ファンドマネージャーはチャートを見るセンスが必要ですが、多くの運用会社はファンダメンタルズ分析でアルファを獲得することを主眼としていますので、あくまで、「ファンダメンタルズ分析」に基づき、「オリジナルのアイデア」で、「調査に基づく投資」で成功した話をすべきです。

 

 

相手も百戦錬磨のファンドマネージャーです。大抵の銘柄は、よく知っています。
具体的な銘柄名を出す場合は、突っ込まれてボロを出さないように、自分が細かいことまでよく理解している会社にしましょう。株価、営業利益、事業別のマージン、負債・純資産の水準、バリュエーション、銘柄コード等、基本的な数字は最低限頭に入れておくべきです。

 

 

また、失敗しないファンドマネージャーなどいませんので、失敗した際に、どうやって損失を最小限にとどめたのか、そこから何を学んで実行しているのか、しっかり話せるように準備しましょう。

 

 

他社のファンドマネージャーと話せる滅多にない機会

副次的な話ですが、面接に備えて準備し、今までの仕事を棚卸しすることで、自分の仕事のスタイルを改めて見直すきっかけになるかもしれません。

 

 

「改めて振り返ると、なかなか人に話せるほどの成果が無いな・・・」と思うかもしれません。もしそうだとしても、それがスタートラインだと思います。

 

 

また、個人的な人脈ネットワークがなければ、他社のファンドマネージャーと運用について語る機会はほとんどありません。

 

 

色んな会社を面接し、色んなタイプのファンドマネージャーと話ができれば、それだけでも刺激になるでしょう。

 

 

それを機に、仕事に前向きな変化が起これば、転職活動は無意味ではないと思います。

 

 

 

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