ファンドマネージャーの醍醐味

ファンドマネージャーの醍醐味

どのような事にやりがいを感じるかは人それぞれですが、以下のような醍醐味が挙げられます。

 

 

1. 様々な業界の経営者に会える
ファンドマネージャーやアナリストという立場になると、決算説明会、5-20人程度のスモールミーティング、1対1のミーティングに出席でき、会社のIR担当や経営者と経営状況について議論できます。多くの企業の経営者と頻繁に会える仕事は、他に多くはありません。

 

ファンドマネージャーへの転職
味の素HPより

 

2. 会社のビジネスモデルを知られる
「この製品・事業の利益率は?」「潜在的な市場をどう捉えていますか?」「主な顧客は?」「競合は?」「客単価は?」「稼働率は?」「出店計画は?」「値上げを考えていますか?」「毎年どれくらいの人を雇う方針ですか?」「販売は自社ですか、代理店経由ですか?」など、その会社の事業モデルを理解して、今の成長に持続性があるか等を判断するために様々な質問をします。

 

事業の利益率等、正確な数字を開示しない場合もありますが、全社平均より上か下か、事業ごとの順位等を聞くことはできます。どのような背景でそのビジネスを始めたのか、一番の困難や、感じているリスクなども直接経営者に聞くこともできます。

 

このように、様々な業界の、様々なビジネスモデルを知ることができるのは、大いに知的好奇心が満たされる仕事です。

 

将来起業を考えている人にも、メリットになるのかもしれません。

 

 

3. 世の中のダイナミックな変化を先取りできる
株は、人工知能、再生医療、自動運転、宇宙開発など、常に大きなテーマを求めて、現実化する前に織り込み始めます。

 

今、世の中がどのように変化しつつあるか、敏感に感じること自体が株式市場に携わるファンドマネージャーの仕事の一つと言っていいでしょう。

 

 

4.運用を通じて、最終的には世界中の人の幸せに貢献できる
普段は、値上がりする株を人より早く見つけること、市場やライバルに勝つことを追及しているので、それが社会的にどういう意義があるのか、誰の役に立っているのかなどを感じることはありません。しかし、年金基金や投資信託の運用を通じて、最終的には世界中の個人の老後の生活に貢献しています。

 

例えば、ノルウェーの年金基金の日本株運用を受託しており、ファンドの中でMonotaRo(3064)に投資しているなら、日本の中小企業の工場の発注形態の変化のダイナミズムを、最終的にはノルウェーの一個人に代わりに届けている、と言えなくないでしょうか(そのようなことを感じながら仕事することはありませんが)。

 

それは、ノルウェーに住み続けている72歳のおじいさんには知る由もない変化ですが、ファンドマネージャーやアナリストの存在により、その恩恵を間接的に受け取っており、幸せなリタイヤ生活を支える一助となっている、と考えると、夢のある仕事と思いませんか?(ちょっとこじつけかな)

 

ファンドマネージャーへの転職

 

 

5.年収が高い
ファンドマネージャーは、世の中の平均より年収は高いです。ヘッジファンドなら、何億もの成功報酬を得るチャンスもあります。
詳しくは、こちらをご覧ください。

 

 

6.結果が数字に出る実力主義の世界
ファンドの運用に、学歴も、職歴も、人脈も、家柄も、ルックスも、資格も、性格も、異性にもてるかどうかも、全く関係ありません

 

いわば野球選手のような仕事です。打率と同じように、その人の年間パフォーマンスがはっきり数字となって残ります。
そして、同時にチームプレイが重要となります。自分だけホームランを打っても、チームが最下位だと報酬は得られません。

 

ファンドマネージャーへの転職

 

勿論、学歴があって賢そうなルックスであれば、社内の異動でファンドマネージャーになる確率が高まるかもしれません。

 

経営者に取材するときも、性格のよさそうなファンドマネージャーの方が、色々な情報を引き出せるでしょう。

 

様々な業種の人脈を持っている方が、企業の実態を理解するのに役立つでしょう。

 

 

それでも、それらは運用パフォーマンスに直結しません。

 

 

むしろ一般的な心理として受け入れ難いような企業に投資をすることがリターンを生むことがあります。また、考えが間違っていた場合は、朝令暮改と思われても速やかに撤退することも重要であり、時には人間性が疑われることもあります。

 

市場に放り出されたら、過去の学歴も関係ありません。ウォーレン・バフェットが言うように、「投資というゲームでは、知能指数160の人間が、130の人間に必ず勝つとは言えない」ので、学歴が高い「程度」では痛い目に合います。

 

個人投資家もファンドマネージャーも最終的には同じ土俵(市場)で戦います。有名な大手運用会社を何社渡り歩こうが、いま、この場で、稼げないなら失格です。

 

経験が長ければ勝ちが約束されているはずもなく、20年の経験があるファンドマネージャーが、新人のファンドマネージャーにあっさり年間パフォーマンスが抜かれることもあります。
勿論1年で全てが評価されることはありませんが、3年もパフォーマンスが悪いと、クビや異動になる可能性もあります。

 

それでも、年をとっても、裸一貫で、株式市場で勝負し続けたい

 

そう誓った人がファンドマネージャーを目指すべきでしょう。

 

 

7. 独立の夢がある
勿論、独立して、運用会社の設立まで到達できる人は、ごくわずかです。

 

しかし、運用ビジネスは多額の設備投資も不要で、自分達の運用スキルと、顧客からの受託資金さえあれば、組織ごと独立することが可能なビジネスです。そんな例は多くあります。

 

そこには、とてつもない世界が広がっています。

 

個人資産総額9兆円(世界3位)の投資家ウォーレン・バフェット氏は、よくヘッジファンドを批判していますが、バークシャー・ハサウェイを通じた現在の長期投資スタイルの前には、知人のお金を集めてヘッジファンドを設立し、今のタネ銭を作りました。

 

以下が独立してヘッジンファンドを創業した人たちの2015年の年収ランキングです。総資産ではなく、年収です。

 

ファンドマネージャーへの転職

 

 

日本では、2004年の高額納税者ランキングで、ファンドマネージャーであり雇われサラリーマンであるタワー投資顧問の清原達郎氏が37億円の納税額でトップとなりました。年収は100億円と推定され、「100億稼ぐサラリーマン」としてメディアで騒がれました。

 

一方、企業のトップの高額報酬ランキングとしては、日本ではキョウデンの橋本前会長が13億円でトップ、高額報酬で有名なカルロス・ゴーン氏が10億円です(2013年)。

 

 

つまり、良いか悪いかは別として、成功しているファンドマネージャーは、大企業の社長の10倍、海外では100倍の年収を稼いでいます。

 

この21世紀の資本主義の世界において、最も年収を稼げる可能性がある職業が、ヘッジファンドのファンドマネージャーです。

 

このような状態は、いずれ多少は是正されるかもしれませんが、長年そういわれ続けても、未だにその機会は存在しています。

 

 

8.人間社会の縮図とも言える株式市場で働ける
株式市場には、様々な人が、儲けるために集まっています。

 

同じ企業に対して、買いに賭ける人と売りに賭ける人、3分で儲けようとする人と10年で儲けようとする人、レバレッジを効かせて投資している人、優待目当てで買っている人など、それぞれ立場が異なる人達が、欲をむき出しにしてひしめき合っています。

 

それはあたかも人間社会の縮図のようです。社会的に成功している人が様々であるように、投資で成功するパターンも様々です。

 

ファンドマネージャーへの転職

 

投資対象である企業も、新規事業に挑戦する創業期、急速に成長する青年期、成長が安定してくる壮年期と、人生のように変化していきます。

 

人類が生み出した最高傑作人間社会の縮図ともいえる株式市場で、酸いも甘いも受け入れることに醍醐味を感じるなら、ファンドマネージャーを目指す価値があると思います。

 

 

 

 

最後に、一流のファンドマネージャーの間で最も尊敬されていたフィディリティの有名な英国人ファンドマネージャー、アンソニー・ボルトンは、こう述べました。

 

 

「私の専門は株式銘柄選択で、世の中にこれ以上に良いまたは楽しい職業があるとは思いません

 


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